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ウォンバットとは?

 

【分類】
ウォンバットは有袋類、双前歯目(別名カンガルー目)ウォンバット科の動物でコアラと近縁種だと考えられています。

ヒメウォンバット(コモンウォンバット)属とケバナウォンバット属に大別されケバナウォンバット属はキタケバナウォンバット種とミナミケバナウォンバット種の二種が存在します。
ヒメウォンバット属はヒメウォンバット種の一種ですがオーストラリア本土亜種、タスマニア亜種、フリンダース亜種に区分されています。一般的には本土亜種に対し離島の二亜種は小柄です。亜種名は日本語での正式名が判らなかった(無い?)為、当HP独自の呼称です。

 

【暮らし】
ウォンバットはオーストラリアの草原や低木林で暮らす草食動物です。恋の季節のペアと子育て中の親子を除けば単独行動をします。

草や木の根、キノコ等を食べて暮らしています。夜行性なので昼間は地面に掘った巣穴などで眠り、夜に食事を求めて活動しますが過ごしやすい日は日中にも活動するようです。

ウォンバットのうんちは縄張りの目印(においなので鼻印?)に使用されています。動物園で暮らすウォンバット達も活動エリアの隅や遊具などに大便や小便で「ここはボクの場所だよ」とアピールします。(但し赤ちゃんの頃から人間に育てられたウォンバットは自由気ままに排便を行いトイレの場所が定まらない事もあります)
そんな目印に使用されるうんちは大自然の斜面でも転がってしまわないよう四角い形をしています。腸内で四角いうんちが作られているのでは無く肛門の括約筋で四角く出しているようです。

 

【からだ】
ウォンバットの体は硬めの毛で覆われています。毛の硬さは犬より硬いですがホウキより柔らかいです。毛の色はコゲ茶色や薄い茶色、黒に近い茶色や灰色など様々です。体長は1m前後、体重は10kg程度から40kgぐらい。

ウォンバットの雌には育児嚢(赤ちゃんを育てるポケット)があります。育児嚢は穴掘りの時に土が入り込まないよう、後ろ向きに開いています。赤ちゃんがポッケから顔を出すとお母さんのお尻からコンニチハです。

木の根などをかじる為、歯は一生伸び続けます。固いモノを食べない動物園のウォンバット達は、歯が伸びすぎない様に時折小枝などをかじって歯を削ります。伸びすぎると口が閉じられなくなったりかみ合わせが悪くなって困ってしまうからです。

お尻はとっても固いです。ウォンバットを襲う肉食動物からの攻撃をガードしたり、ヒップアタックで反撃する事が出来ます。痛覚も少ないと言われています。万能なお尻を持っているので警戒する対象に対しお尻を向ける事が多いと感じます。逃げるのにも防御するのにも、お尻を向けていると便利なのかもしれませんね。

ウォンバットの後ろ脚は内股です。前脚は親指側を上に45度旋回でき食べる草をギュッと握って食いちぎるのを手伝ったり、脇腹をかいたり出来ます。オオカンガルーやアカカンガルー、ベネットアカクビワラビーらは「生まれつきの左利き」が多いという研究結果が出ていますがウォンバット達に左利きが多いかどうかは分かりません。猫や犬の様に前脚や後ろ脚を置く位置の調整が出来ない(気にする事が出来ない)為、食事用トレイや水飲み場に前脚を入れている様子がよく見られます。

ずんぐりとした見た目ですが短い距離であれば最大時速40kmで走る事が出来ます。それに加え急ブレーキも得意です。最大スピードから数歩でストップする事ができます。これは肉食動物に追われた際、急ブレーキを使って固いお尻に追ってきた捕食者をぶつけるため習得した特技だと考えられています。

ウォンバットの脳は草食動物にしては大きいと言われています。動物園には小枝やブイで遊ぶウォンバットも居ます。「遊ぶ」事が出来るのは頭が良い証拠です。でも自分の名前を覚える程の高い知能は無いようです。

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